三ヶ月住んだ彼女の部屋に行って、合鍵と払っていなかった家賃折半一月分の五万円を渡してきた。
向こうも整理が付いたのだろう、すごいさっぱりした別れ方だった。
俺が「君と付き合えたからちゃんとした仕事に就けたんだと思う、本当にありがとう、感謝してる」って言ったら、「あなたが就職して私の役目は終わったな…って気持ちになった」って返事が来て笑ってしまった。
非常に勉強になったお付き合いだったと思う。
仕事への意識、整理整頓の仕方といった生活面から、女のめんどくささ、同棲の大変さ、セックス、と色々学ぶことができた。
これを糧にして次に行きたい。
というところで、前にめっちゃ可愛い女の子を紹介してくれた友だちが、同じ会社の美人な同期を紹介してくれることになった。
きっかけは、俺が写ってる写真を見たその子が俺のことをカッコいいと言っていたことだ。
そう、俺は別に見てくれはそこまで悪くない。特段にイケメンなわけじゃないけど、たまに気に入ってくれる女の子がいる程度の容姿。
もう俺は卑屈じゃない。仕事にもやる気はある。かなり遠回りしてきてるけど、自分が着実にステップアップしている感覚はある。
とにかくトライアンドエラーだ。紹介の日が楽しみで仕方ない。
