甘い生活

ビューティフル・ヒューマン・ライフ

銀河鉄道の夜

前に下北でお茶した人に告白してきた。
呼称に迷ってしまってめんどくさくなったので「彼女」と表記する。

金曜日の夜仕事終わりに会って、飲んでカラオケして、明け方に
「好きになっちゃいました…もしよかったらお付き合いしたいです」って告白した。
会うのが3回目だったから「えっ、びっくりしました…ちょっと早くないですか(笑)?」と言われてしまった。
「いや、早く言わないと他の男に取られると思って…多分、俺はこの先何回会っても気持ちが変わらないと思います」
って答えた。
「とりあえずお茶しましょう!」
ってことで、いい店も空いてなかったためマックへ。
色んな話をした。
彼女には忘れられない人がいるらしい。「3歳年下の、犬みたいな人だった」とか。
その後にできた彼氏は全員フッてしまっているらしい。
「こんな私だけど大丈夫ですか」って。
だから「俺はその人にはなれないですけど、うーんと…なんていうか、その、尻尾振ってついて行きますよ!」って言った。
笑ってた。
彼女は三姉妹の長女らしく、「実家が農家で、もしかしたら長女の私が継ぐことになるかもしれないんですよね…」って言われたのですかさず「俺、全然農家継ぎますよ!」って答えた。
「いやいや、ほんとは東京に骨うずめたいんですけどね笑!」
「ほんとは俺もそうです笑!」
まあまあまあ、そんな感じで会話を続けていったわけですよ。
で、年収700万だって言われて「えっ!?」って叫んでしまった。
「すごすぎる…俺、本当にお金少ないので…」と言ったら
「いや、収入は関係ないです」と答えてくれた。
とはいえ、きっと彼女が想像している収入よりも遥かに低い気がするので、ステップアップしたいという意思だけは伝えた。
収入アップしたい。金が欲しい。仕事を頑張りたい。30までにスキル付けてちゃんとしたところに転職したい。
現状維持じゃダメだろうな。

ここでまたびっくりしたんだけど、「変な話とかじゃなくて、近いし、ゴミ出ししたいからうちに来ませんか?」ってことで
彼女の部屋にタクシーで行くことになった。
ゴミ出し手伝って、巷で流行っているナンジャモンジャとかいうカードゲームをやって、ポパイのデート特集を一緒に読んだ。
楽しかった。
帰る間際に
「良い人だし、付き合ってもいいと思ってるけど、なんだか安易過ぎる気もするので、今度ちゃんと一日デートしましょう」
って言われた。素直に嬉しかった。わーい。

そのまま寝ないで会社行って仕事して終わって気合いでバイト行って帰って、ベッドの上で「会いてえー」って悶えてから泥のように眠った。
そしたら、ここまでのくだりを報告した友人たちから、夜中に呼び出しを喰らった。
どっちも可愛い彼女がいて、俺の知り合いの中でモテる&魅力的な男1,2の2人だ。

「昨日告白したんなら、今電話するしかないだろ」と言われたので電話をかけた。
スピーカーホンで会話を聞いてもらってたら恥ずかしくなってきたから、「そろそろ寝ますね」って言って10分ぐらいで切ったら、
「向こう、明らかに電話続けたいサイン出してただろ。バカじゃねえのか」
「お前の会話はクソつまんないけど、1億パーセントイケるから、もう一回かけろ」
と言われたので、もう一度電話した。
また10分ぐらい話してたら、友人たちが「今からその人の家行って来い」と書いた紙を俺に見せてきた。
確かに行くしかねえなと思ったんで、「昨日の今日になっちゃうんですけど、今から家行ってきてもいいですか?」と彼女に伝えたら、快諾。
深夜3時、急きょタクシーで向かうことに。
出がけに、「これ持ってけ」とピンク色のチューリップを渡された。
「いやいやw恥ずかしいよ流石にないでしょwふざけてるだろ」と答えたら
2人とも「これに関してはマジ。真面目に渡すとあれだから、いい感じに冗談っぽく渡せよ」
「これ見るたびにお前のことを思い出すし、花貰って嬉しくない女なんていないぞ」とのことだった。
モテる男たちのマジなトーンに「そうか」と納得して、ちょっとだけ渡す時の予行練習をして、選別に缶ビールを貰って、タクシーで彼女の部屋に向かった。
運転手に「そのお花どうしたんですか」と突っ込まれたから「今から好きな人に渡しに行きます」って答えた。
「そういうのは若いうちだけだからねえ」と笑ってた。そうなのかな。
で、缶ビールをタクシーの中で流し込んで準備万端。合計4000円かかってしまったけど、途中まで彼女が迎えに来てくれた。

後ろ手にチューリップを隠して、部屋に入ってきた時にさっと出した。
当然「えっ?」という反応。
「タクシーに咲いてたんで、摘んできちゃいました笑」って渡した。
これ、字面だけだとうわっ!って感じですよね???
でも実際渡すときはそんなに恥ずかしくなかったんですよ。これほんと。
笑ってたし、結構喜んでもらえたんじゃないかと思う。ていうかそう思いたい!
そのあとは彼女が作ったおいしいおつまみを食べて、お酒飲んで、スーファミマリオカートがんばれゴエモンやって、
いくえみ綾の漫画の話して、おすすめの映画教えて、彼女が作ってる新聞の紙面見せてもらって、すげえってなって、
再来週の土曜にランチの約束して、4月にお花見することに決定した。
「凪のお暇」って漫画がたまたまお互い好きで、「お花見の時にこれやろうよ!」って盛り上がった。
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ハー。最高。

なんつーかもう早く会いたい。
他の女の人、昔好きだった人、付き合った人、全部どうでもよくなった。

遠回りしてやっとわかった。俺が好きなのはかっこよくて尊敬できる女の人だ。

俺がベッドでうずくまってる間、彼女は俺の10倍ぐらい人生謳歌して何もかも頑張ってたんだって思うと尊敬するし、
こんな人と一緒にいれてほんとに嬉しいなっていう感情になる。
妄想とか幻想とかそんなもんじゃなくてちゃんと現実世界で、リアルで。
笑った顔も好きだ。惚れた。完全に惚れちまった。

さっきまで仕事が全く進まなくて辛かったけど、彼女から「まだ起きてますか?」ってLINEが来てイライラが全部ぶっ飛んだ。
カラオケのときに歌ったら彼女も好きだって喜んでた、銀河鉄道の夜を聴きながら終電まで走って帰った。

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