甘い生活

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Tinderで出会った女の子をホテルに誘ってみた

Tinderというのは出会い系アプリの一種。プロフィール画像と簡単な自己紹介文を載せて、気になる相手とマッチングすればその人とメッセージのやり取りができる。Tinderを使う利点は二つあって、まずfacebookと連動してるからある程度の信頼性があるということ、二つ目は無料でも使えるということ。
いくつかマッチングした人はいたけど、この間初めてTinderを通じて女の子と会うことになった。
この日に向けて目標を立てていた。「イケメンを演じること」と「ホテルに誘うこと」。自己卑下を繰り返す自分の殻を破るために、これだけは死んでもやり切ること。

6月25日日曜日、18時に新宿駅東口の交番前で待ち合わせた。

やり取りが全てTinderで、LINEの交換すらしていなかったので本当に来るか不安だったけど、彼女は来てくれた。名前はYさん。身長が高くて顔は普通だった。素直な感想として「いい感じにやれそう」だなと思った。ちょっと自分に自信が無さそうな感じを嗅ぎ取り、相手も緊張していると思うとスムーズにイケメンという役柄に入ることができた。車道側は自然と俺が歩くようにして、相手の緊張をほぐす為に軽い冗談と、いくつか質問をしながら飲み屋へ向かった。俺もYさんも同じ東北出身で歳も全く同じ25歳ということでそこそこ盛り上がった。滑り出しはなかなか順調だった。

飲み屋に入ってすぐにカウンター席へ。真正面で向かい合った相手には警戒心を抱きやすくなり、カウンター席の場合は距離も近く仲良くなりやすいという人間心理があるらしい。早い時間に入ったから端っこの一番良い場所を取ることもできて少し安心した。店へは一回行っただけだったが薄暗い雰囲気が良い。

生ビールで乾杯し、学生時代の話や仕事の話をした。相手は食品メーカーの企画開発をしているらしく、もともと理系らしい。「リケジョすげえ!」とか言って褒めた気がする。6月に仕事を辞めて無職の俺だけど、ライターをやっているという嘘を付いた。仕事のやりがいだとかの嘘も意外とスラスラ言えた。で、学生時代の話から恋愛話に持って行った。大学時代はインカレの飲みサーに入っていたということでそれなりにお付き合いがあったらしい。付き合いたいと思う人がインカレサークル所属だったなら少し怖気づくけど、これからセックスをしようという相手としてはポイントが高い。「適当に色んな人と知り合って遊ぼう」という思考タイプだということがわかるから。
そしてもちろん自分の恋愛については嘘を付いた。高校時代に一人、学生時代に三年付き合った彼女が一人ということにした。リアルな感じを狙ったんだけど、盛りが足りなかったと反省している。
2時間半程して二軒目を誘った。「明日仕事で早いから・・・」ここで今日は厳しいということがわかった。最大の反省点は8500円を奢ってしまったこと。引き際を見極めるならここだった。俺は無職で金が無い。やらせてくれない女に奢る義理も余裕も無かったはずなのに。

店を出た。
「この後ホテル行かない?」
「ごめん、明日早いから・・・」
スムーズに言えたし、断られてもダメージは無かった。
「じゃあ手繋いで駅まで帰ろうよ」
これが俺の二度目のミス。もういいだろホテル誘ってるんだし、と思って性欲を止めることが出来なかった。
「うーん^^;ちょっといいかなあ」

でLine交換して駅まで送って帰った。LineはブロックされておりTinderのマッチも解除されていた。ショックは少なかった。単にやることしか考えていない相手に何をされてもほぼどうでも良いということが分かった。

正直8500円という代償はかなりきついけど、それと引き換えに「女性をホテルに誘う」という、恐らく普通の男なら10代後半から20代前半で何度も経験しているだろう行為を初めて体験することができた。これはかなり大きい。誘った後明らかに嫌そうな顔で罵倒されたらきついけど、そこまでやってくる女なんてそうそういないだろうし。身内ならきついけど所詮アプリだから一生会わないだろうし。良い時代になったなあ。

その後友達を誘って高円寺でナンパしまくった。日曜日の夜ということもあってそもそも人が少なくて成功しなかったけど、シカトは0だったし9割位は笑ってたから案外行けるじゃんという気持ちになった。

「この人と付き合いたい」より「こいつとセックスしよう」という気持ちの方が緊張しないし、失敗した時のダメージも少ないってことがわかった。とにかく今回もセックスできていないので、いずれセックスまで持ち込めたときのことを書けるように頑張りたい。