高校三年生の時、くだらない雑談をする政治経済の非常勤講師と女子たちとのやりとりをイヤホンでシャットアウトして
英文法書を解いてたあの気持ち、に近い気持ちでエクセルを日々淡々と打ち込んでいる。
同期はもう既に外回りに行っていて、「営業としてのスキルが足りない」俺は社内で事務作業をしている。
入って三か月未満でスキルもクソも無いと思うけど。
やる気の問題だと思う、単純に。
会社に入れてよかったと思っていた。安堵していた。
全然違った。
「フリーターで適当に逃げ続けてたら向き合えなかった現実を直視することが出来たこと」
これが本当に良かったことだ。
会社の人たちと話すうちにだんだん自分の置かれている現状がわかってきた。
俺は年収1000万稼ぎたいわけじゃなくて、「そこそこ」稼げればいいと思っていた。
この会社にいたらその「そこそこ」にすら到底届かないことに気付いた。
女も学歴も高望みし続けたのになんで会社だけは高望みできなかったんだ。
めちゃくちゃな高望みとほんの少しの努力だけで生きてきたのに。
高望みしすぎるのは良くない、なんてこと一切ない。
望まなきゃ初めっから手に入んねえ。
それがよくわかった。
死ぬほど望んでたら、望んでたものそのもの自体が手に入らなかったとしても自分の納得のいく
何かが掴めるはずだ。
現に死ぬほど女性との関わりを求めた結果、美人の先輩に誘われて飲みに行く。
勝手にビビッて自滅するような小さな器のせいでうまくいかないけれど可愛くてサイコーなFさんを紹介してもらったりもした。
(ちなみに、四回目の飲みを誘うことに関しては申し訳ない気持ちがありすぎて一歩踏み出せていない。)
望み続けた結果だ。
これくらいでいいや、と思い込もうとすることほど辛いことは無い。
というわけで高望みをしていきます。
そうなりゃ自然と体動きます。