甘い生活

ビューティフル・ヒューマン・ライフ

小6の時小4に集団いじめを受けた話

始まりは俺が小学4年生の時だった。
部活の無い日曜日、暇だった俺はやることがなさすぎて児童会館へ暇を潰しに行った。
そこに当時小学2年生のT君がいた。ぷくぷく太ってて可愛らしかったので、俺は「ぷーちゃん」と呼んだ。T君がそれにぷりぷり怒るのが面白くて何回か続けて呼んでからかった。
それが原因で後々痛い目にあうとはその時思いもしていなかった。

時は流れて小6。
廊下を歩いている時、すれ違いざまに「出っ歯!」という声がした。振り返るとそこにはニヤついた顔のT君がいた。なんだったんだ、、と思いながらシカトしたが、その日から苦悩の日々が続くことになる。

その小学校では小学4〜6年生がクラスごとに集まるクラブ活動があった。
そこで、それまで仲の良かった4年生が急に俺に反抗的な態度を取るようになった。
それも絶妙に周りの俺の同級生にバレない感じで。
狙われるのはいつも俺が一人きりの時だった。
廊下では知らない4年生に「出っ歯」「ガリガリ」「ほねっこ」などと俺の身体的特徴を小学生特有の、稚拙だが確実に嫌なところを突いてくるボキャブラリーで野次られ(出っ歯が一番嫌だった、、)、クラブでは露骨に嫌そうな顔をされたり、舌打ちをされたり、俺とのペアを拒否されたりする。ひたすらシカトしていたが、内心忸怩たるものがあった。

一番気がかりだったのは部活の後輩達だ。
同級生よりむしろ下級生と一緒に帰ったり遊んだりすることが多かったのでそこにまで波及するのは耐えられなかったが、どうやらそこはT達も取り込むのは難しいと考えたらしく、影響は全く無かった。

決定的な事件は冬に一人で帰ってる時に起こった。
一人でトボトボ歩いていると、突然ランドセルに何かがぶつかり、「ボコボコボコ!」という音が。
後ろを振り返ると、T君率いる5〜6人の小4集団が俺に雪玉を投げつけていた。
全員ニヤついた顔をしていた。
一番キツかったのは同級生の妹までそこに参加していたこと。

俺はそれから一回も振り返らずに、黙って歩いて帰った。
こんなこと誰にも言えないし言いたくもなかった。

卒業式が近づき、クラブ活動で6年生を送る会が開かれた。
下級生たちが輪を作り、その下を6年生が通って出て行く。俺はそのしんがりにいた。

最後に待ち受けるのが小4の2人。

いよいよ俺が出て行こうとするとするときに、腕を下げられた。想像してみてほしい。悲しい光景だ。

そこで俺は一番弱そうな奴にキレた。睨みつけて、「おい!」

最初で最後の反発。
「イタチの最後っ屁」がこんなにも適切に当てはまる場面が、他にあるだろうか、、

ここ、笑うとこなので笑ってください、、、

更に時は流れ、中学3年生。
俺は陸上部に所属していたのだが、そこになんとあのT君が入部してきた。

どんな顔をしていいのかわからなかったが、向こうから「○○先輩!」と話しかけてきた。苗字じゃなくて名前。いきなり懐に入ってきた。
それからもただの気さくな後輩、といった感じ。当時の話には触れられないまま、俺は卒業した。

一方的に向こうが悪いわけではなく、原因を作ったのが俺、というのがミソだ。
悪いことは倍返しされるのが、この世の常なのである、、