甘い生活

ビューティフル・ヒューマン・ライフ

昔の女に連絡してみた

朝7時の新幹線で東京へ帰る。また孤独な生活が始まる。

夕方、ばあちゃんの作ってくれる大好きなあまーいカレーライスを食べて、近所の公園に向かった。
高校3年生の秋に「よし大学全落ちして強制的に浪人やろう」と夕日を見ながら決意した公園。
当時の偏差値は40。バカな大学に行ったらまた知性と品の無いメス共との学生生活。浪人は許さないという親。甘えしかない俺にはもう全落ちしかなかった。

就職活動中の今、どんな景色が見えるのかが知りたかった。あの頃と同じように宙ぶらりんな状況で。あの頃とは違って、もう全落ちは許されない、後がない状況で。

ポカリを持って、少し小高く盛り上がった所に置いてあるペア席の一席を陣取って、フジファブリックを聴きながら夕日を眺めた。

あの頃と何も変わらなかった。

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しばらくすると近くのベンチにカップルが座って来た。彼女作ったらこの公園に来て話すのが高校時代までの夢だったなあとか思いつつ、笑い声が聞こえて来た瞬間に俺の自意識が発動した。

カップルはちょうどこっちを向く方向に座っている。
前方に見える、ポカリを飲みながら夕日を物憂げに眺める一人の男。
「うわあいつ何一人で黄昏てんのキモッ笑」みたいな嘲笑が聞こえてくるような気が段々してきて、恥ずかしくなった俺は下を向いてスマホを弄った。

しばらくすると寂しくなってきて、地元の友人に電話をかけた。たまたま近くにいるとのことだったので、公園に来てもらって一緒に酒を飲んで、ピーズを一緒に歌った。途中で切なすぎて中断した。

日が暮れて、ちらほら花火とかをやり出す連中が出てきた。男女混合だったりして、楽しそうだった。やっぱり切ない。

切なすぎて、昔関わった女の子の何人かに連絡をしようと思い付いた。

1人は今年の春、大学のサークルの新歓で話しかけたFちゃん。中高一貫の女子高出身。戸川純が好きと言ってたり、秋田出身と言うと、リトル・ペブル同宿会という秋田のセックス教団について詳しく聞いてきたり、集団生活が嫌いと言っていたり中々拗らせている女の子。ただ、白くて小さくて細くて顔がなかなか可愛い。

拗らせてて変わってる女の子だからという安直な考えの元、寄生虫館に行かないか、と誘ったらやたらキレられて、以来疎遠になっていた。

2人目は去年告白して、フラれたTちゃん。こちらが本命。
一緒に演劇の稽古をやってるうちに好きになった。被写体になったり、燃え盛る自意識を吐き出すように表現活動をしている様が好きだった。ハスキーボイスの女の子を良いと思ったのはこの子が初めて。見た目は自分の好みのタイプじゃないのに妙に良さを感じた。
独特のメスっぽさみたいなのが魅力なのかもしれない、よくわからん、とりあえず抱きしめてえ。

思い出す。フラれた直後に一緒にカラオケに行って、ミスチルのシーソーゲームとか銀杏の夢で逢えたらとかシロップのrebornとか一番歌っちゃいけないやつ歌いまくってたら、backnumberの高嶺の花子さんをかまされた時のことを。あの時の気分を表現する力が俺にはまだ無い。
振られた女の子に高嶺の花子さん歌われるのってやばくないですか?

まぁ、そんなこんなでTちゃんと飲みに行くことになった!!!!!!!
平日の昼間って指定だけど。

OKされて俺は叫びながら友人と公園を走った。気持ち良かった。

別にただ一回飲みに行くだけだし、その後どうこうしようとする気持ちもそんなに無いけど単純に楽しみだ。

公園に行くまではただ一人でぼんやり黄昏たかっただけなのに結果的に友人と飲むことになり、そいつの後押しで好きだった女の子と飲むことになり。
ずーっとこんな感じで生きていきたいよ。

人生一寸先は光って、でっかい声で叫んでいこうよ。

Fちゃんの方は、適当にLINE続けるも盛り上がらないので切ろうとしたら、向こうから質問LINE飛ばして来たので、まだ続いている。
合う方向に持っていきたい。


さて、この前連絡した女の子からは、空いている日後で教えるね、とLINEが来てから返事が来なくなって早3日目。


俺は諦めねえ。


今日の短歌