彼女が欲しい
大好きな女の子と夏祭りに行きたい映画が観たい喫茶店巡りしたい抱きしめたい抱きしめられたい死ぬほどセックスして泥のように眠って起きて気怠い夕日がみたいそのまま河川敷行って夕日眺めてたい夜一緒に散歩したい公園で話したいポカリスエット一緒に飲みたい
明日、チャットパッドという2ショットチャットサイトで知り合った女の子と池袋でカラオケすることになった。
大学1年生で5個下の18歳。顔は普通。
でも別に、わくわく感はあんまり無くて、行ってみるかぁーという感じだ。
もうめちゃくちゃに好きな女の子と付き合うのは無理なのかもしれない。
幼稚園の時好きだったＹちゃんも
小学生の時好きだったＡも
中学生の時好きだったＭも
高校生の時好きだったＨも
そして大学に入ってもうこれ以上の人はいないと思えたＭちゃんも
初めて女をかっこいいと思えたＴちゃんも
結局全員俺じゃない男と今頃抱き合って寝てる訳で。
こんな俺にも2年前彼女が出来たことがある。
語学の授業が一緒だった子で、俺のことをかっこいいと言っていた、というのをゼミの女の子から聞いて即連絡先を聞いた。
俺も可愛いと思ってた子だった。
もう狂おしくなるほど彼女が欲しかった。Ｍちゃんのことを完全に打ち消したかった。
八王子で一緒にガパオライス食べて、向こうから映画に誘われて立川で一緒にスピルバーグのクソつまんねえリンカーン観て、
吉祥寺で一緒にパスタ食べて、井の頭公園で告白して、付き合うことになった。
大して好きでもないから「俺はこの子が好きだ！好きだ！好きだ！」って何回も頭で叫んでから告白した。
「えっ？ほんとに？？？」って何度も聞いてきたっけ。「本当だよ」って少し苦笑いで俺は言った。
「夢みたい」ってあの子は言ってたけど、俺の前には果てしなくリアルな世界が広がっていた。
なんでこんなにドキドキしないんだ。
試しに手を繋いでみた。「あ、結構指が太いんだな」と思った。
俺がずっと望んでたその状況で、何故か全然ドキドキしなくて焦った。
帰りの電車の中でちょっと頭悪そうなことを大きい声で話すのが恥ずかしかった。
一回部屋に行った時のこと。
正直俺は一発やってしまえば性欲をバネに好きになれるんじゃないかなと思ってたからその邪な気持ちが爆発しそうになって、
部屋に入って約2時間、フル勃起をし続けた結果、腹部の激痛に襲われてしまった。ベッドで看病してもらうことになった。
ヨーグルトとかを近くのスーパーで買ってきてくれて食べさせてもらった。優しかったな。
そうこうしている間に俺の股間のヨーグルトのオーバーヒートは一応のおさまりを得た。
そのまま勢いで土下座して「キスさせて下さい！」って頼んだ。イイ感じのムードで自然にキスするのが恥ずかしかったし
そういうの許してくれそうな人だったから。でもまた今度って言われた。
その後デートで何度もキスを拒まれたので理由を聞いたら「結婚できるくらい私のことを好きになったら良いよ」と言われて閉口してしまった。
実はその子もファーストキスの経験もない処女だった。
「私のこと本当に好き？」って聞かれてもう嘘がつけなくて、そのままさらさらと別れる流れになってしまった。
中学生みたいな俺の初めてのお付き合いは一か月も持たなかった。
本当はめちゃくちゃ好きな女の子と付き合いたいけどそれが無理なら適当にそれなりに可愛い子と付き合って適当にセックスとか経験してたかったのにあｑｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；＠：
それもダメで俺はもうどうしようもなくなって何もかも嫌になってそのままバイトバックれてスクールカウンセラーとか通ってずっと公園で酒飲んでた。
それでもその後しばらくしてから、再起を誓って頑張ったら好きな子が出来た。でもまたフラれてしまって心がバッキバキに折れた。
普通なら10代の内に人が通る道でなんで俺は今頃ふらふら迷子になってんだよ。バカかよ。
打算も妥協も無い、綺麗なお花畑に一度で良いから行ってみたかった。そしたらその思い出を額縁に飾ってたまに眺めるだけで生きて行けるのに。
今日の短歌
スニーカー裸足で履いたら靴擦れ世界に存在したい上手に
